チェーン全体で設備管理の足並みを揃えるにはHoteKanが必須でした
JR西日本ヴィアインホテルズについて教えてください
株式会社ジェイアール西日本デイリーサービスネットの新規事業として、1996年3月にヴィアイン下関から始まり、2009年に首都圏、2013年に中京圏、2019年に九州圏に進出しました。2010年には運営会社として株式会社JR西日本ヴィアインが設立しました。
東京に7棟、石川に1棟、愛知に2棟、京都に2棟、大阪に8棟、岡山に1棟、広島に1棟、山口に1棟、福岡に1棟あり、現在2023年6月時点で全24棟、6,249室を運営しています。昨年11月には東京に「ヴィアインプライム赤坂<茜音の湯>」が開業し、今年の9月には北海道に初めて「ヴィアインプライム札幌大通<鈴蘭の湯>」が開業予定です。
我々が最も大切にし、誇りを持っているコンセプトは「MY HOME HOTEL.」です。
お客様本位のおもてなしにより、「自宅(MY HOME)」のようなくつろぎを感じて頂き、お客様の「定宿(HOME HOTEL)」になってほしいとの想いから生まれました。お客様の旅は、予約するよりずっと前から始まっており、帰宅後も続いています。
私たちは、宿の提供のみならず、お客様のニーズを先取りし、快適な旅をサポートすべく、「MY HOME HOTEL.」を徹底的に追及するとともに、「チームヴィアイン」一丸となって、お客様と私たち、そして社会を笑顔にするヴィアインホテルズを目指しています。
これらの実現に向け、ホテル事業としての競争力を高めるため、運営会社であるJR西日本ヴィアインが、よりイニシアティブを持って取り組む形に変革しました。これにより、ご宿泊されるお客様視点での改善を今後更に強化していくことになります。
JR西日本ヴィアイン 取締役 経営企画部長兼開発企画部長 柴﨑 紳一朗 様
JR西日本ヴィアイン 開発企画部 ファシリティマネジメント課 課長 冨田 尚宏 様
JR西日本ヴィアイン ヴィアイン名古屋駅前椿町/名古屋新幹線口 支配人 石川 紀良 様
JR西日本ヴィアインホテルズのこだわりを教えてください
また、1棟1棟、場所に応じてコンセプトや内装を変えて作っていて、名古屋駅前椿町では「名古屋」の「金」をイメージして各備品などに金の色味を入れゴージャス感を演出したり、日本橋人形町では「江戸切子」や「格子」を使い「和」を表現、赤坂では料亭のイメージでエントランスまでの通路に行灯を使用したり、他の宿泊特化型ホテルチェーンのホテルとは少し異なるこだわりがあります。
客室タイプ別の部屋の広さや机のサイズは共通の為、レイアウトや内装にこだわることで、より機能的に、より高品質になるように工夫しています。そうした意味では、コストパフォーマンスの高い宿泊特化型ホテルと言えると思います。
JR西日本ヴィアインホテルズのこだわりは、先程にも紹介しました「MY HOME HOTEL.」にあります。
それを実現するために、これまでのビジネスを中心としたお客様の声を一つずつ拾っていき、更に弊社の社員が色々なホテルに宿泊し、「こうあったらいいのに」であったり、よりストレスフリーになる施策を集め、施設リニューアルやホテルを新設する際に反映しております。
ビジネスでのご利用のお客様の場合、ホテルで仕事をされる方も多くいらっしゃいます。
その際、デスクが大きく、アイランド型のテーブル構造の方が仕事が捗ることが分かってきました。
更に、コンセントの位置や照明の位置なども、どこにあるのが最適かを模索し、微調整しています。
他にもベッドヘッドで全ての照明のコントロールができた方が楽と分かり、入口の照明は人感センサーにし、その他の照明は全てベッドヘッドでOn/Offできるような工夫もしています。
そうした改善を反映し誕生したのが、「ヴィアインシングル」、「ヴィアインダブル」という客室です。
一度ご利用されると、こちらの客室タイプを指名してリピートされるお客様も多く、「MY HOME HOTEL.」を体現出来ている事例の一つです。

もともと、駅から徒歩5分以内の宿泊特化型ホテルとして展開していましたので、基本はビジネスのお客様になります。
しかし、最近ではエリアによっては、インバウンドやレジャー目的での利用も増えてきており、「VIA INN Prime」のブランディングに伴い、顧客セグメントは拡がってきました。快適性から女性のお客様の利用も増えています。
特にコロナ禍を超えた現在、ここ数ヶ月はインバウンドのお客様が2割ほど占めているホテルも出てきています。
また、各ホテルによってシングルルームやツインルームなどの割合も異なり、レジャーを中心にターゲットを据えたエリアではキングベッドの客室が36部屋、ツインルームが24部屋といった構成のホテルもございます。
名古屋駅前椿町、名古屋駅新幹線口といったように同一エリア内に施設が複数ある場合は、研修など法人の団体利用のお客様を2館で分けて受け入れるといったこともございます。あおなみ線の名古屋駅に近い事で、ポートメッセなごやに出展される企業様の利用も多いです。

ホテルチェーン全体で足並みを揃えるのが非常に難しかったです。
「リネン」「清掃」「設備管理」の方針ややり方も各ホテルの支配人によって全く異なり、管理ホテル数が増えていけばいくほど、全体の足並みを揃えるコントロールが難しくなります。
特に、「設備管理」に関しては、本社サイドの管理者(各ホテルから上がってくる修繕内容に対して決裁判断を行う)は出来る限り少ない人数かつ適正な労働時間内で実施したいという強い思いがあります。
その為、電子契約や今回採用したHoteKanなど、出来る限り管理業務が楽になり、タイムパフォーマンスが高くなる方法を常に模索し、解決しようとしています。
各ホテルの支配人の悩みとしても、「設備管理」は大きな課題で、新設から10年も経つとほぼ毎日のように何かが故障します。
例えば、「空調の異音がする」「テレビが壊れる」「リモコンがつかない」「加湿器が動かない」「壁が破れる・穴が空く」「椅子が破れる」など、大きな設備のものから小さな備品まで様々な問題が日々発生します。
コロナ禍の最中は、修繕できるものも限られていた為、修繕を保留にしていたものも多く、それを改めて把握して着手していくのが非常に大変です。特に時間が経ってしまった修繕すべき内容は忘れてしまって、その後どうなったのか誰も分からなくなることがあります。清掃時に発見できれば良いのですが、お客様からクレームとして指摘されることもあり、改善が必須の内容でした。
HoteKanを使う前は、清掃会社もしくはお客様から修繕すべき内容をフロントが報告を受け、現地で確認した後、支配人もしくはマネージャーが社内ネットワークの中にあるExcelファイルの修繕簿に記録・報告していました。
その後、チャットアプリ(Direct)で別途連絡を行い、修繕簿の確認を本社の管理者に改めてお願いする形を取っていました。
この際も、社内ネットワークのファイル同期の問題で、誰かがファイルを開いていたりすると、上手く反映されず、結果ホテルによっては、修繕簿は入力せずにチャットのみ報告する等、運用が人によってバラバラになってしまっておりました。
その為、軽い修繕であればホテルの支配人判断でやる形となっており、本社での詳細把握ができない状態でした。
【HoteKan設備】
11:00~
お客様がチェックアウトされた後、清掃スタッフが客室に入り、客室内の設備異常を発見次第、ホテルのフロントスタッフに伝える。
フロントスタッフもしくはマネージャーや支配人が現地を確認し、写真を撮影。HoteKanにインシデントを入力。チャットで本社に連絡。

11:30~
通知を受けた、本社の担当課長がインシデント内容を確認し、対応方法を検討し、必要に応じて修繕業者に手配をかける。
インシデントのチャットでホテル側とやり取りをする。見積書を確認し、最終決済して発注。
修繕業者からビフォー/アフター画像をチャットで共有してもらい、修繕完了。
月例会議など
施設ごとの「設備不良による売止客室率」を一覧化し、各設備不良の内容を本社が確認。
売止期間が長いものに関しては、改めて本社からホテルに確認をする。



JR西日本ヴィアイン
取締役 経営企画部長兼開発企画部長 柴﨑 紳一朗 様
1993年西日本旅客鉄道株式会社に入社。
建設部門において京都駅ビルや大阪駅改良などの大型開発プロジェクトを担当する。
(株)ジェイアール西日本ホテル開発を経て、2021年より(株)ジェイアール西日本デイリーサービスネットへ出向し、ヴィアイン 事業を担当。2022年からは(株)JR西日本ヴィアインの役職を兼務する。


