top of page

​チェーン全体で設備管理の足並みを揃えるにはHoteKanが必須でした

JR西日本ヴィアインホテルズについて教えてください

株式会社ジェイアール西日本デイリーサービスネットの新規事業として、1996年3月にヴィアイン下関から始まり、2009年に首都圏、2013年に中京圏、2019年に九州圏に進出しました。2010年には運営会社として株式会社JR西日本ヴィアインが設立しました。

 

東京に7棟、石川に1棟、愛知に2棟、京都に2棟、大阪に8棟、岡山に1棟、広島に1棟、山口に1棟、福岡に1棟あり、現在2023年6月時点で全24棟、6,249室を運営しています。昨年11月には東京に「ヴィアインプライム赤坂<茜音の湯>」が開業し、今年の9月には北海道に初めて「ヴィアインプライム札幌大通<鈴蘭の湯>」が開業予定です。

 

我々が最も大切にし、誇りを持っているコンセプトは「MY HOME HOTEL.」です。


お客様本位のおもてなしにより、「自宅(MY HOME)」のようなくつろぎを感じて頂き、お客様の「定宿(HOME HOTEL)」になってほしいとの想いから生まれました。お客様の旅は、予約するよりずっと前から始まっており、帰宅後も続いています。

私たちは、宿の提供のみならず、お客様のニーズを先取りし、快適な旅をサポートすべく、「MY HOME HOTEL.」を徹底的に追及するとともに、「チームヴィアイン」一丸となって、お客様と私たち、そして社会を笑顔にするヴィアインホテルズを目指しています。

これらの実現に向け、ホテル事業としての競争力を高めるため、運営会社であるJR西日本ヴィアインが、よりイニシアティブを持って取り組む形に変革しました。これにより、ご宿泊されるお客様視点での改善を今後更に強化していくことになります。

株式会社JR西日本ヴィアイン 取締役 経営企画部長兼開発企画部長 柴﨑 紳一朗 様
株式会社JR西日本ヴィアイン 開発企画部 ファシリティマネジメント課 課長 冨田 尚宏 様
株式会社JR西日本ヴィアイン ヴィアイン名古屋駅前椿町/名古屋新幹線口 支配人 石川 紀良 様

JR西日本ヴィアインホテルズのこだわりを教えてください

また、1棟1棟、場所に応じてコンセプトや内装を変えて作っていて、名古屋駅前椿町では「名古屋」の「金」をイメージして各備品などに金の色味を入れゴージャス感を演出したり、日本橋人形町では「江戸切子」や「格子」を使い「和」を表現、赤坂では料亭のイメージでエントランスまでの通路に行灯を使用したり、他の宿泊特化型ホテルチェーンのホテルとは少し異なるこだわりがあります。

客室タイプ別の部屋の広さや机のサイズは共通の為、レイアウトや内装にこだわることで、より機能的に、より高品質になるように工夫しています。そうした意味では、コストパフォーマンスの高い宿泊特化型ホテルと言えると思います。

JR西日本ヴィアインホテルズのこだわりは、先程にも紹介しました「MY HOME HOTEL.」にあります。

それを実現するために、これまでのビジネスを中心としたお客様の声を一つずつ拾っていき、更に弊社の社員が色々なホテルに宿泊し、「こうあったらいいのに」であったり、よりストレスフリーになる施策を集め、施設リニューアルやホテルを新設する際に反映しております。

ビジネスでのご利用のお客様の場合、ホテルで仕事をされる方も多くいらっしゃいます。
その際、デスクが大きく、アイランド型のテーブル構造の方が仕事が捗ることが分かってきました。
更に、コンセントの位置や照明の位置なども、どこにあるのが最適かを模索し、微調整しています。
他にもベッドヘッドで全ての照明のコントロールができた方が楽と分かり、入口の照明は人感センサーにし、その他の照明は全てベッドヘッドでOn/Offできるような工夫もしています。

 

そうした改善を反映し誕生したのが、「ヴィアインシングル」、「ヴィアインダブル」という客室です。


一度ご利用されると、こちらの客室タイプを指名してリピートされるお客様も多く、「MY HOME HOTEL.」を体現出来ている事例の一つです。

もともと、駅から徒歩5分以内の宿泊特化型ホテルとして展開していましたので、基本はビジネスのお客様になります。

しかし、最近ではエリアによっては、インバウンドやレジャー目的での利用も増えてきており、「VIA INN Prime」のブランディングに伴い、顧客セグメントは拡がってきました。快適性から女性のお客様の利用も増えています。


特にコロナ禍を超えた現在、ここ数ヶ月はインバウンドのお客様が2割ほど占めているホテルも出てきています。

また、各ホテルによってシングルルームやツインルームなどの割合も異なり、レジャーを中心にターゲットを据えたエリアではキングベッドの客室が36部屋、ツインルームが24部屋といった構成のホテルもございます。

名古屋駅前椿町、名古屋駅新幹線口といったように同一エリア内に施設が複数ある場合は、研修など法人の団体利用のお客様を2館で分けて受け入れるといったこともございます。あおなみ線の名古屋駅に近い事で、ポートメッセなごやに出展される企業様の利用も多いです。

ホテルチェーン全体で足並みを揃えるのが非常に難しかったです。

「リネン」「清掃」「設備管理」の方針ややり方も各ホテルの支配人によって全く異なり、管理ホテル数が増えていけばいくほど、全体の足並みを揃えるコントロールが難しくなります。

特に、「設備管理」に関しては、本社サイドの管理者(各ホテルから上がってくる修繕内容に対して決裁判断を行う)は出来る限り少ない人数かつ適正な労働時間内で実施したいという強い思いがあります。

 

その為、電子契約や今回採用したHoteKanなど、出来る限り管理業務が楽になり、タイムパフォーマンスが高くなる方法を常に模索し、解決しようとしています。

各ホテルの支配人の悩みとしても、「設備管理」は大きな課題で、新設から10年も経つとほぼ毎日のように何かが故障します。

 

例えば、「空調の異音がする」「テレビが壊れる」「リモコンがつかない」「加湿器が動かない」「壁が破れる・穴が空く」「椅子が破れる」など、大きな設備のものから小さな備品まで様々な問題が日々発生します。

コロナ禍の最中は、修繕できるものも限られていた為、修繕を保留にしていたものも多く、それを改めて把握して着手していくのが非常に大変です。特に時間が経ってしまった修繕すべき内容は忘れてしまって、その後どうなったのか誰も分からなくなることがあります。清掃時に発見できれば良いのですが、お客様からクレームとして指摘されることもあり、改善が必須の内容でした。

HoteKanを使う前は、清掃会社もしくはお客様から修繕すべき内容をフロントが報告を受け、現地で確認した後、支配人もしくはマネージャーが社内ネットワークの中にあるExcelファイルの修繕簿に記録・報告していました。
その後、チャットアプリ(Direct)で別途連絡を行い、修繕簿の確認を本社の管理者に改めてお願いする形を取っていました。

この際も、社内ネットワークのファイル同期の問題で、誰かがファイルを開いていたりすると、上手く反映されず、結果ホテルによっては、修繕簿は入力せずにチャットのみ報告する等、運用が人によってバラバラになってしまっておりました。

その為、軽い修繕であればホテルの支配人判断でやる形となっており、本社での詳細把握ができない状態でした。

【HoteKan設備】

11:00~

お客様がチェックアウトされた後、清掃スタッフが客室に入り、客室内の設備異常を発見次第、ホテルのフロントスタッフに伝える。

​フロントスタッフもしくはマネージャーや支配人が現地を確認し、写真を撮影。HoteKanにインシデントを入力。チャットで本社に連絡。

11:30~

通知を受けた、本社の担当課長がインシデント内容を確認し、対応方法を検討し、必要に応じて修繕業者に手配をかける。

インシデントのチャットでホテル側とやり取りをする。​見積書を確認し、最終決済して発注。

修繕業者からビフォー/アフター画像をチャットで共有してもらい、修繕完了。

​月例会議など

施設ごとの「設備不良による売止客室率」を一覧化し、各設備不良の内容を本社が確認。

​売止期間が長いものに関しては、改めて本社からホテルに確認をする。

株式会社JR西日本ヴィアイン
取締役 経営企画部長兼開発企画部長 柴﨑 紳一朗 様

1993年西日本旅客鉄道株式会社に入社。

建設部門において京都駅ビルや大阪駅改良などの大型開発プロジェクトを担当する。

(株)ジェイアール西日本ホテル開発を経て、2021年より(株)ジェイアール西日本デイリーサービスネットへ出向し、ヴィアイン事業を担当。2022年からは(株)JR西日本ヴィアインの役職を兼務する。

どういったお客様がご宿泊されますか?

運営で苦労されている点は?

HoteKanを採用いただいた背景は?

以前は物販事業を持つジェイアール西日本デイリーサービスネットの設備管理の手法がヴィアインのホテル事業においても適用されていました。しかし、物販事業とホテル事業での修繕に関する時間軸が全く異なり、同じ設備管理手法ではホテルにおいては遅すぎました。

 

JR西日本ヴィアイン社で設備管理をするようになり、ホテル用の設備管理ツールを探そうとなりました。

 

先にお話ししたように、これまでは社内サーバー内にExcelで修繕簿を管理しており、出張中などリモート時にはアクセスできず、オフィスに行かないと内容が確認できませんでした。

また検索機能も無いため、過去の修繕履歴を確認することも容易ではなく、年度毎に整理してしまっていた事で修繕データを設備別に検索することもできませんでした。

 

いつでも」「どこでも」「簡単に
過去の修繕データを確認できて、全ホテルで共有できるツールが欲しいと考えていました。

 

また、チャット機能も重要で、記録と報告が別々のプロセスだったため、これを一つのアプリで出来れば非常に有難いと考えていました。チャットもこれまでですと、内容がどんどん上書きされてしまい、インシデント毎にどういったやり取りをしていたかを確認することが出来ませんでした。

そうしたことが出来る良いシステムは無いものかと色々と調べた結果、HoteKanに出会いました。


建設や工事業者が作った設備管理アプリやシステムなども検討しましたが、やはり施工者主体のシステムとなっており、どうもしっくりきませんでした。

 

その中でHoteKanは、ホテルの経営者が作っているということで、中身を見てもしっくりきて、「まさにこれこれ」といった感じでした。ちゃんとホテル運営者が欲しい情報を登録できる仕組みになっていたのです。

HoteKanによる効果はありますか?

1つ目が、「対応スピード」が格段に上がった事です。

HoteKan設備がネイティブアプリで利用できる為、「手軽」に使えるようになりました。
これまでですと、社内ネットワークにPCから入って見るしかなかったのが、今や出張中の新幹線の中や各ホテルでの打ち合わせ中にスマホを開いて直ぐに確認できます。

ホテル側は、スマホでさっと登録しそのままチャットで本社に連絡でき、事務所に戻らず事象が起きているその場での連絡ができます。
本社側としては、登録があれば通知が直ぐにきて、いつでもどこでも確認できる為、決裁判断も非常に早くなりました。


本社での打ち合わせや、各ホテルに出向いて業者さんとの定例会議をする際も、スマホ片手にHoteKanを見ながら「未解決」「解決済」と整理された修繕インシデントを確認しながら行えるので、抜け漏れも減り、事前に書類を揃える時間も要らなくなりました。


2つ目が、「修繕データの見える化」です。

複数施設を跨いで、過去の修繕データを確認できるため、

 

「故障しやすい設備は何か?」
「チェーン全体で年間どれくらい故障が発生しているか?」
「どれくらいの修繕期間(売止期間)がかかっているか?」
「ホテル別に現在設備不良によって売止になっている客室数はいくつあるか?」

 

などが数字として明確になりました。

これによって、修繕のタイプによって修繕期間がおおよそ分かるようになり、フロントスタッフもアサイン停止期間や販売計画が立てやすくなりました。
アサインがしやすくなるのは現場でも喜ばれ、積極的にHoteKanで入力してもらえるようになっています。

更に、ホテルの担当者が変わってもHoteKanがあれば、データベースとして残っていく為、汎用的にプロセス化・運用承継できる利点もあります。

また、HoteKanを導入したことで会社全体の事業計画の中に、新しくKPIとして「設備不良による売止客室率」が設定されました。

設備不良による売止客室率 ≦ 1%」というKPIが立てられ、ホテル別の設備不良による売止客室率が日々管理されています。

KPIと言えば、売上やコストなどが中心で、設備管理サイドを評価する指標はこれまでありませんでした。
しかし、ホテル事業は本来、「経営」「建物・客室設備」「Web・広告・SNS」「デザイン・物販」「セールス・販売プラン」「接遇」の6つの要素で成り立っており、そもそも「建物・客室設備」が正常でなければ商品として売れないのです。
これによって、これまで定量的に評価されにくかった修繕・設備管理部門が事業計画のKPIに貢献することになり、彼らのモチベーションも上がっております。


正直、ホテルチェーンで設備管理をKPIに出来ている所は、国内で当社だけだと思います(笑)

 

今後は、「修繕コスト」「修繕期間(売止期間)」なども随時KPIとして追加され、事業計画の一つとして重要な指標になっていくと思います。
この修繕データの見える化によって、どの設備が何年くらい経てば故障するかが分かる為、チェーン全体の設備投資計画や修繕計画にも反映でき、中長期的な視点で市況が良い時には大き目の修繕計画を立て、コロナのような悪い時には耐えるというホテルビジネスの安定性を支える土台となっていくと思います。

蓄積していくデータを今後更に分析することで、「稼働が高いと故障率は上がるのか?」などこれまで定性的な理解しかしていなかったものを定量的に検証することもできそうです。運用益を「新規開発に回す」「部分修繕に回す」「リニューアル投資に回す」のどの配分比率でやるべきか等、HoteKanから示唆出しが出てこれば、これは凄いことです。

HoteKanに蓄積されるデータが今後ますます活用されることを期待しています。

実際にHoteKanをどのように使われていますか?

HoteKanは、ホテル側はフロントスタッフ(共通アカウント)、支配人やマネージャー、本社側は担当課長や取締役が使えるようになっています。
施設によって、外部業者さんもHoteKanに入っており、インシデント毎に修繕のやり取りをしています。
主にスマホを使って報告・入力し、細かくデータの分析を行う際はPCを使っています。

今回インタビューさせて頂いた方

そして、お客様に「自宅のようなくつろぎ」をお約束しつつ、更に上質な価値を提供し続けるべく、「VIA INN Prime」ブランドを立ち上げました。具体的には、広島新幹線口、大阪京橋、京都駅八条口、心斎橋四ツ橋、日本橋人形町の5棟がヴィアインからヴィアインプライムにリブランドされ、赤坂、札幌大通の2棟はヴィアインプライムとして新しく建設されています。

「VIA INN Prime」では、上質なオリジナルインバス、オリジナルルームウェア、大浴場(マイクロバブルバス(外湯))など更なる快適性と利便性を追求し、ビジネスだけでなくレジャー旅行・インバウンドのお客様にもご満足いただけるホテルづくりを進めています。

 

一つ目の「オリジナルインバス」は、弊社の女性社員がメーカー(澁谷油脂様)と一から共同開発した「シャンプー」「コンディショナー」「ボディソープ」になります。

 

「お客さまにとって、ホテルでのバスタイムはどんな時間だろう」
それを考えるところから、このプロジェクトは始まりました。

 

バスタイムでリラックスしていただくために、質の高いアメニティは欠かせません。
「癒される」「心地よい」「また使いたくなる」そんな想いを実現するために、プロジェクトチームでアイデアを出し合いました。

 

洗浄力、泡立ち、香り、保湿性、成分、環境への配慮、安全性、ボトルデザイン…
細部にまで徹底的にこだわり、専門メーカーとともに開発したのが、『ヴィアインホテルズ オリジナルインバス』です。
天然由来の成分を積極的に取り入れ、バスアイテムとしての機能を果たしながら、地球にも負担を掛けないSDGsも意識して開発しています。

2つ目が「オリジナルルームウェア」です。

自宅のリビングのようにリラックスできる着心地抜群のヴィアインオリジナルのルームウェア(館内着)です。
JR西日本グループのアパレル会社と共同開発を行い、肌触り、畳んだ時の皺・色味の落ちが少ないように開発しました。

 

ファッション性と快適性にこだわり、大浴場やコンビニに出る際にも違和感なく着ていけるルームウェアとなっており、「オリジナルインバス」と共にオンラインショップで完売状態が続いております。

オンラインショップ: https://viainn.theshop.jp/

3つ目が「マイクロバブルバスの大浴場」です。


温泉のように疲れが取れる効果を大浴場で出したいと思い、マイクロバブルバスを採用しました。
通常の宿泊特化型ホテルの大浴場よりも、付加価値が高くなるように工夫をしております。

(写真左)ヴィアイン名古屋駅前椿町/名古屋新幹線口 支配人 石川 紀良 様

(写真右)開発企画部 ファシリティマネジメント課 課長 冨田 尚宏 様

株式会社JR西日本ヴィアイン 取締役 経営企画部長兼開発企画部長 柴﨑 紳一朗 様

ご不明な点などございましたら

お気軽にお問い合わせください

TEL 052-678-6543

受付時間 月曜日〜金曜日 8:00〜20:00

ご不明な点などございましたら、

​お気軽にお問い合わせください。

TEL  052-678-6543

受付時間 月曜日〜金曜日 8:00〜20:00

チェーン全体で設備管理の足並みを揃えるにはHoteKanが必須でした

JR西日本ヴィアインホテルズについて教えてください

株式会社ジェイアール西日本デイリーサービスネットの新規事業として、1996年3月にヴィアイン下関から始まり、2009年に首都圏、2013年に中京圏、2019年に九州圏に進出しました。2010年には運営会社として株式会社JR西日本ヴィアインが設立しました。

 

東京に7棟、石川に1棟、愛知に2棟、京都に2棟、大阪に8棟、岡山に1棟、広島に1棟、山口に1棟、福岡に1棟あり、現在2023年6月時点で全24棟、6,249室を運営しています。昨年11月には東京に「ヴィアインプライム赤坂<茜音の湯>」が開業し、今年の9月には北海道に初めて「ヴィアインプライム札幌大通<鈴蘭の湯>」が開業予定です。

 

我々が最も大切にし、誇りを持っているコンセプトは「MY HOME HOTEL.」です。


お客様本位のおもてなしにより、「自宅(MY HOME)」のようなくつろぎを感じて頂き、お客様の「定宿(HOME HOTEL)」になってほしいとの想いから生まれました。お客様の旅は、予約するよりずっと前から始まっており、帰宅後も続いています。

私たちは、宿の提供のみならず、お客様のニーズを先取りし、快適な旅をサポートすべく、「MY HOME HOTEL.」を徹底的に追及するとともに、「チームヴィアイン」一丸となって、お客様と私たち、そして社会を笑顔にするヴィアインホテルズを目指しています。

これらの実現に向け、ホテル事業としての競争力を高めるため、運営会社であるJR西日本ヴィアインが、よりイニシアティブを持って取り組む形に変革しました。これにより、ご宿泊されるお客様視点での改善を今後更に強化していくことになります。

株式会社JR西日本ヴィアイン
取締役 経営企画部長兼開発企画部長
柴﨑 紳一朗 様
開発企画部 ファシリティマネジメント課
課長 冨田 尚宏 様
ヴィアイン名古屋駅前椿町/名古屋新幹線口
支配人 石川 紀良 様

JR西日本ヴィアインホテルズのこだわりを教えてください

JR西日本ヴィアインホテルズのこだわりは、先程にも紹介しました「MY HOME HOTEL.」にあります。

それを実現するために、これまでのビジネスを中心としたお客様の声を一つずつ拾っていき、更に弊社の社員が色々なホテルに宿泊し、「こうあったらいいのに」であったり、よりストレスフリーになる施策を集め、施設リニューアルやホテルを新設する際に反映しております。

ビジネスでのご利用のお客様の場合、ホテルで仕事をされる方も多くいらっしゃいます。
その際、デスクが大きく、アイランド型のテーブル構造の方が仕事が捗ることが分かってきました。
更に、コンセントの位置や照明の位置なども、どこにあるのが最適かを模索し、微調整しています。
他にもベッドヘッドで全ての照明のコントロールができた方が楽と分かり、入口の照明は人感センサーにし、その他の照明は全てベッドヘッドでOn/Offできるような工夫もしています。

 

そうした改善を反映し誕生したのが、「ヴィアインシングル」、「ヴィアインダブル」という客室です。


一度ご利用されると、こちらの客室タイプを指名してリピートされるお客様も多く、「MY HOME HOTEL.」を体現出来ている事例の一つです。

もともと、駅から徒歩5分以内の宿泊特化型ホテルとして展開していましたので、基本はビジネスのお客様になります。

しかし、最近ではエリアによっては、インバウンドやレジャー目的での利用も増えてきており、「VIA INN Prime」のブランディングに伴い、顧客セグメントは拡がってきました。快適性から女性のお客様の利用も増えています。


特にコロナ禍を超えた現在、ここ数ヶ月はインバウンドのお客様が2割ほど占めているホテルも出てきています。

また、各ホテルによってシングルルームやツインルームなどの割合も異なり、レジャーを中心にターゲットを据えたエリアではキングベッドの客室が36部屋、ツインルームが24部屋といった構成のホテルもございます。

名古屋駅前椿町、名古屋駅新幹線口といったように同一エリア内に施設が複数ある場合は、研修など法人の団体利用のお客様を2館で分けて受け入れるといったこともございます。あおなみ線の名古屋駅に近い事で、ポートメッセなごやに出展される企業様の利用も多いです。

どういったお客様がご宿泊されますか?

2つ目が「オリジナルルームウェア」です。

自宅のリビングのようにリラックスできる着心地抜群のヴィアインオリジナルのルームウェア(館内着)です。
JR西日本グループのアパレル会社と共同開発を行い、肌触り、畳んだ時の皺・色味の落ちが少ないように開発しました。

 

ファッション性と快適性にこだわり、大浴場やコンビニに出る際にも違和感なく着ていけるルームウェアとなっており、「オリジナルインバス」と共にオンラインショップで完売状態が続いております。

オンラインショップ: https://viainn.theshop.jp/

3つ目が「マイクロバブルバスの大浴場」です。


温泉のように疲れが取れる効果を大浴場で出したいと思い、マイクロバブルバスを採用しました。通常の宿泊特化型ホテルの大浴場よりも、付加価値が高くなるように工夫をしております。

運営で苦労されている点は?

ホテルチェーン全体で足並みを揃えるのが非常に難しかったです。

「リネン」「清掃」「設備管理」の方針ややり方も各ホテルの支配人によって全く異なり、管理ホテル数が増えていけばいくほど、全体の足並みを揃えるコントロールが難しくなります。

特に、「設備管理」に関しては、本社サイドの管理者(各ホテルから上がってくる修繕内容に対して決裁判断を行う)は出来る限り少ない人数かつ適正な労働時間内で実施したいという強い思いがあります。

その為、電子契約や今回採用したHoteKanなど、出来る限り管理業務が楽になり、タイムパフォーマンスが高くなる方法を常に模索し、解決しようとしています。

各ホテルの支配人の悩みとしても、「設備管理」は大きな課題で、新設から10年も経つとほぼ毎日のように何かが故障します。 

 

例えば、「空調の異音がする」「テレビが壊れる」「リモコンがつかない」「加湿器が動かない」「壁が破れる・穴が空く」「椅子が破れる」など、大きな設備のものから小さな備品まで様々な問題が日々発生します。

 

コロナ禍の最中は、修繕できるものも限られていた為、修繕を保留にしていたものも多く、それを改めて把握して着手していくのが非常に大変です。

 

特に時間が経ってしまった修繕すべき内容は忘れてしまって、その後どうなったのか誰も分からなくなることがあります。

 

清掃時に発見できれば良いのですが、お客様からクレームとして指摘されることもあり、改善が必須の内容でした。

 

HoteKanを使う前は、清掃会社もしくはお客様から修繕すべき内容をフロントが報告を受け、現地で確認した後、支配人もしくはマネージャーが社内ネットワークの中にあるExcelファイルの修繕簿に記録・報告していました。


その後、チャットアプリ(Direct)で別途連絡を行い、修繕簿の確認を本社の管理者に改めてお願いする形を取っていました。

 

この際も、社内ネットワークのファイル同期の問題で、誰かがファイルを開いていたりすると、上手く反映されず、結果ホテルによっては、修繕簿は入力せずにチャットのみ報告する等、運用が人によってバラバラになってしまっておりました。

​その為、軽い修繕であればホテルの支配人判断でやる形となっており、本社での詳細把握ができない状態でした。

株式会社JR西日本ヴィアイン
取締役 経営企画部長兼開発企画部長
柴﨑 紳一朗 様

1993年西日本旅客鉄道株式会社に入社。

建設部門において京都駅ビルや大阪駅改良などの大型開発プロジェクトを担当する。(株)ジェイアール西日本ホテル開発を経て、2021年より(株)ジェイアール西日本デイリーサービスネットへ出向し、ヴィアイン事業を担当。2022年からは(株)JR西日本ヴィアインの役職を兼務する。

今回インタビューさせて頂いた方

HoteKanを採用いただいた背景は?

以前は物販事業を持つジェイアール西日本デイリーサービスネットの設備管理の手法がヴィアインのホテル事業においても適用されていました。

 

しかし、物販事業とホテル事業での修繕に関する時間軸が全く異なり、同じ設備管理手法ではホテルにおいては遅すぎました。

 

JR西日本ヴィアイン社で設備管理をするようになり、ホテル用の設備管理ツールを探そうとなりました。 

先にお話ししたように、これまでは社内サーバー内にExcelで修繕簿を管理しており、出張中などリモート時にはアクセスできず、オフィスに行かないと内容が確認できませんでした。

 

また検索機能も無いため、過去の修繕履歴を確認することも容易ではなく、年度毎に整理してしまっていた事で修繕データを設備別に検索することもできませんでした。

いつでも」「どこでも」「簡単に
過去の修繕データを確認できて、全ホテルで共有できるツールが欲しいと考えていました。

また、チャット機能も重要で、記録と報告が別々のプロセスだったため、これを一つのアプリで出来れば非常に有難いと考えていました。チャットもこれまでですと、内容がどんどん上書きされてしまい、インシデント毎にどういったやり取りをしていたかを確認することが出来ませんでした。

そうしたことが出来る良いシステムは無いものかと色々と調べた結果、HoteKanに出会いました。

建設や工事業者が作った設備管理アプリやシステムなども検討しましたが、やはり施工者主体のシステムとなっており、どうもしっくりきませんでした。

 

その中でHoteKanは、ホテルの経営者が作っているということで、中身を見てもしっくりきて、「まさにこれこれ」といった感じでした。ちゃんとホテル運営者が欲しい情報を登録できる仕組みになっていたのです。

HoteKanによる効果はありますか?

1つ目が、「対応スピード」が格段に上がった事です。

HoteKan設備がネイティブアプリで利用できる為、「手軽」に使えるようになりました。
これまでですと、社内ネットワークにPCから入って見るしかなかったのが、今や出張中の新幹線の中や各ホテルでの打ち合わせ中にスマホを開いて直ぐに確認できます。

ホテル側は、スマホでさっと登録しそのままチャットで本社に連絡でき、事務所に戻らず事象が起きているその場での連絡ができます。


本社側としては、登録があれば通知が直ぐにきて、いつでもどこでも確認できる為、決裁判断も非常に早くなりました。

 

本社での打ち合わせや、各ホテルに出向いて業者さんとの定例会議をする際も、スマホ片手にHoteKanを見ながら「未解決」「解決済」と整理された修繕インシデントを確認しながら行えるので、抜け漏れも減り、事前に書類を揃える時間も要らなくなりました。

2つ目が、「修繕データの見える化」です。

複数施設を跨いで、過去の修繕データを確認できるため、

「故障しやすい設備は何か?」
「チェーン全体で年間どれくらい故障が発生しているか?」
「どれくらいの修繕期間(売止期間)がかかっているか?」
「ホテル別に現在設備不良によって売止になっている客室数はいくつあるか?」

 

などが数字として明確になりました。

 

これによって、修繕のタイプによって修繕期間がおおよそ分かるようになり、フロントスタッフもアサイン停止期間や販売計画が立てやすくなりました。


アサインがしやすくなるのは現場でも喜ばれ、積極的にHoteKanで入力してもらえるようになっています。

 

更に、ホテルの担当者が変わってもHoteKanがあれば、データベースとして残っていく為、汎用的にプロセス化・運用承継できる利点もあります。

​また、HoteKanを導入したことで会社全体の事業計画の中に、新しくKPIとして「設備不良による売止客室率」が設定されました。

設備不良による売止客室率 ≦ 1%」というKPIが立てられ、ホテル別の設備不良による売止客室率が日々管理されています。

​KPIと言えば、売上やコストなどが中心で、設備管理サイドを評価する指標はこれまでありませんでした。


しかし、ホテル事業は本来、「経営」「建物・客室設備」「Web・広告・SNS」「デザイン・物販」「セールス・販売プラン」「接遇」の6つの要素で成り立っており、そもそも「建物・客室設備」が正常でなければ商品として売れないのです。


これによって、これまで定量的に評価されにくかった修繕・設備管理部門が事業計画のKPIに貢献することになり、彼らのモチベーションも上がっております。

正直、ホテルチェーンで設備管理をKPIに出来ている所は、国内で当社だけだと思います(笑)

今後は、「修繕コスト」「修繕期間(売止期間)」なども随時KPIとして追加され、事業計画の一つとして重要な指標になっていくと思います。

 

この修繕データの見える化によって、どの設備が何年くらい経てば故障するかが分かる為、チェーン全体の設備投資計画や修繕計画にも反映でき、中長期的な視点で市況が良い時には大き目の修繕計画を立て、コロナのような悪い時には耐えるというホテルビジネスの安定性を支える土台となっていくと思います。

​蓄積していくデータを今後更に分析することで、「稼働が高いと故障率は上がるのか?」などこれまで定性的な理解しかしていなかったものを定量的に検証することもできそうです。

 

運用益を「新規開発に回す」「部分修繕に回す」「リニューアル投資に回す」のどの配分比率でやるべきか等、HoteKanから示唆出しが出てこれば、これは凄いことです。

HoteKanに蓄積されるデータが今後ますます活用されることを期待しています。

実際にHoteKanをどのように使われていますか?

HoteKanは、ホテル側はフロントスタッフ(共通アカウント)、支配人やマネージャー、本社側は担当課長や取締役が使えるようになっています。
施設によって、外部業者さんもHoteKanに入っており、インシデント毎に修繕のやり取りをしています。
主にスマホを使って報告・入力し、細かくデータの分析を行う際はPCを使っています。

【HoteKan設備】

11:00~

お客様がチェックアウトされた後、清掃スタッフが客室に入り、客室内の設備異常を発見次第、ホテルのフロントスタッフに伝える。フロントスタッフもしくはマネージャーや支配人が現地を確認し、写真を撮影。HoteKanにインシデントを入力。チャットで本社に連絡。

11:30~

通知を受けた、本社の担当課長がインシデント内容を確認し、対応方法を検討し、必要に応じて修繕業者に手配をかける。
インシデントのチャットでホテル側とやり取りをする。​見積書を確認し、最終決済して発注。修繕業者からビフォー/アフター画像をチャットで共有してもらい、修繕完了。

月例会議など
施設ごとの「設備不良による売止客室率」を一覧化し、各設備不良の内容を本社が確認。
​売止期間が長いものに関しては、改めて本社からホテルに確認をする。

また、1棟1棟、場所に応じてコンセプトや内装を変えて作っていて、名古屋駅前椿町では「名古屋」の「金」をイメージして各備品などに金の色味を入れゴージャス感を演出したり、日本橋人形町では「江戸切子」や「格子」を使い「和」を表現、赤坂では料亭のイメージでエントランスまでの通路に行灯を使用したり、他の宿泊特化型ホテルチェーンのホテルとは少し異なるこだわりがあります。

客室タイプ別の部屋の広さや机のサイズは共通の為、レイアウトや内装にこだわることで、より機能的に、より高品質になるように工夫しています。そうした意味では、コストパフォーマンスの高い宿泊特化型ホテルと言えると思います。

そして、お客様に「自宅のようなくつろぎ」をお約束しつつ、更に上質な価値を提供し続けるべく、「VIA INN Prime」ブランドを立ち上げました。

 

具体的には、広島新幹線口、大阪京橋、京都駅八条口、心斎橋四ツ橋、日本橋人形町の5棟がヴィアインからヴィアインプライムにリブランドされ、赤坂、札幌大通の2棟はヴィアインプライムとして新しく建設されています。

「VIA INN Prime」では、上質なオリジナルインバス、オリジナルルームウェア、大浴場(マイクロバブルバス(外湯))など更なる快適性と利便性を追求し、ビジネスだけでなくレジャー旅行・インバウンドのお客様にもご満足いただけるホテルづくりを進めています。

 

一つ目の「オリジナルインバス」は、弊社の女性社員がメーカー(澁谷油脂様)と一から共同開発した「シャンプー」「コンディショナー」「ボディソープ」になります。

 

「お客さまにとって、ホテルでのバスタイムはどんな時間だろう」
それを考えるところから、このプロジェクトは始まりました。

 

バスタイムでリラックスしていただくために、質の高いアメニティは欠かせません。
「癒される」「心地よい」「また使いたくなる」そんな想いを実現するために、プロジェクトチームでアイデアを出し合いました。

 

洗浄力、泡立ち、香り、保湿性、成分、環境への配慮、安全性、ボトルデザイン…
細部にまで徹底的にこだわり、専門メーカーとともに開発したのが、『ヴィアインホテルズ オリジナルインバス』です。
天然由来の成分を積極的に取り入れ、バスアイテムとしての機能を果たしながら、地球にも負担を掛けないSDGsも意識して開発しています。

(写真左)ヴィアイン名古屋駅前椿町/名古屋新幹線口 支配人 石川 紀良 様

(写真右)開発企画部 ファシリティマネジメント課 課長 冨田 尚宏 様

株式会社JR西日本ヴィアイン 取締役 経営企画部長兼開発企画部長 柴﨑 紳一朗 様

NO

Suiteki

Stress.

ご不明な点などございましたら、

​お気軽にお問い合わせください。

TEL  052-678-6543

受付時間 月曜日〜金曜日 8:00〜20:00

bottom of page